最終摘果(5月下旬〜6月中旬)

袋をかける前に、最終的に実を間引きましょう。

順調に育っていれば、実は、五百円玉ぐらいの大きさになっていると思います。
ただ、なっている実を全て残してしまうと、その木の栄養や力を分け合ってしまい、それぞれの実の成長も鈍ってしまいます。
また、まだ幼い木の力を全て使い切ってしまうと、今後の成長にも影響が出ることも考えられます。
ここまでも花や実の段階で間引いて来ましたが、最終的に収穫したい実の数を考えて、袋をかける前に実を間引きましょう。
 
最終的な収穫の目標
  ★1年目 : 2〜3個 
  2年目 : 4〜5個
に留めておくのが良いと思います。
途中でダメになる事を考えても、プラス1個ぐらいにしてください。
 
◆ 摘果のポイント
まず、大小の差がついていたりすれば、小さいものは落としましょう。
現時点で、アーモンドチョコレートより小さいぐらいであれば、それは、ちゃんと育っていないかもしれません。
また、虫にやられていたり傷がついているモノ、シワシワになったり変形しているモノは、落とします。
接近し過ぎていて、そのエリアの栄養と力を取り合ってしまいそうなものは、元気そうな方を残しましょう。
 
◆ 摘果時期
   白鳳  :5月下旬〜6月上旬
   清水白桃:6月中旬(要注意)
 
白鳳は、さほどシビアではありませんが、清水白桃の場合、硬核期(タネができ始める時期)と言われる時期に刺激を与えると、自然に実を落としてしまう「生理落下」や、中の種が割れてしまう「核割れ」を起こしたりします。
硬核期は、満開後50日後頃から10日間ぐらいとされています。
清水白桃は、それ以降に最終摘果と袋がけをしてください。
一般的には、6月10〜20日あたりが、いちばん安心だと思われます。

🎥 最終摘果
 

 

袋がけ(5月下旬〜6月中旬)

最終摘果ができたら、同時に、袋を掛けていきましょう。

鉢植えをお届けの際に、袋を同封しましたが、お手元にない方や、2年目以降の方は、『日本マタイ 果実袋 桃用』とかのモノのご購入をお奨めします。
また、新聞等で手作りするのも良いかもしれません。
 
果樂では、袋の底が閉じていない筒状のモノを使っていますが、閉じたモノであっても問題ありません。
閉じていないモノは、成長の具合が確認しやすいのと、成長した時にお尻がほんのりピンクになり、とてもキュートな仕上がりになります。
ですが、虫などの害を受けやすいというリスクもあります。
 
☝️ヒント
底が開いた筒状の袋を使用した場合、虫被害・熟しきった時の落下などのリスクがあります。
果実用の防虫ネットを、袋がけした上から使用する事をお奨めします。
台所で使用する三角コーナーのネットと爪楊枝とかで、代用もできると思います。
 
◆ 袋がけ時期
   白鳳  :5月下旬〜6月上旬
   清水白桃:6月中旬(要注意)

🎥 袋の説明
 

 
🎥 袋の掛け方
 

 
📸 ネット
 

枝の剪定。(11〜1月)

来年に向けて、秋・冬の間に枝を落としましょう。

 
桃農家では、沢山の実を効率良く育てるために剪定をしますが、ご自宅で鉢植えを育てる場合は、その場所・目的にあった剪定をしましょう。
時期としては、木が活動を止める11〜翌年1月頃が良いでしょう。

鉢植えをベランダで育てるとすると、あまり横に広がってもらっては窮屈になってしまいます。既にある枝は一年で随分伸びますし、新しい枝も出てきます。その辺を想定して枝を切り詰めていきましょう。
 
ここでは、この鉢植えを例に、選定の方法を説明します。
 

 
 
この枝は、メインの枝として残していきたいところですが、長くなり過ぎると困るので、半分ぐらいに切り詰めて、太くなってくれる事を期待します。
 

 
 
こちらの枝も、大きく太く育って欲しいのですが、左右バランスよくするために、切り詰めます。
 

 
 
下の方から、どんどん横に伸びているので、短くカット。
 

 
 
一番下のこの枝もカットして、その分の栄養と力を他の枝にまわします。
 

 
 
明らかに枯れている枝・部分は、切り落としましょう。
 
また、枝が密集していて、育った時にスペースを取り合う場な状況が予想される場合は、間引いてください。
 

 
 
大変スッキリした気もしますが、一年で随分育つので、心配は要りません。
 

 
 
出来れば、枝の切り口には、殺菌剤を塗ってあげましょう。
 

 
 

根切り・植え替え(12〜1月)

2〜3年に一度ぐらいの目安で、根も剪定をしましょう。

鉢の中で根が成長を続けると、やがて窮屈になり、木自体の元気がなくなってしまします。
木の大きさをを保つためにも、根も剪定してください。
もっと大きくしたい場合は、大きいサイズの鉢に植え替えてください。
 
時期としては、木が葉を落とし活動を止めている12〜1月に行ってください。

必要な道具は、こんな感じです。
 

 
 
まず、鉢から土ごと取り出します。
 

 
 
根に絡まった軽石も、根から外します。
 

 
 
軽石は、新しく買ってきても構いませんが、ふるいをかけてそのまま使います。
 

 
 
根を切っていきます。
まず、横に張った根を土ごとカットしていきます。
外周の3分の1から2分の1ぐらいをざっくり落としましょう。
ちょっと勇気が入りますが、大丈夫です。
 

 
 
下側の根も、同様に土ごと切ります。
 

 
 
周りの土を落とし、絡まった感じの根をほぐして、はみ出した部分をカットします。
 

 
 
上の段階で、そのまま植えても構いませんが、根の真ん中の辺りも確認する為、土を水で洗い流してみました。
この作業は、必ずしも必要ありません。
 

 
 
切り落とした土は、細い根がいっぱい絡まっています。
これをフルイにかけて根を取り除きます。
 
全て新しい土に入れ替える場合は、その必要はありません。
 

 
 
残った土だけでは足りなくなっていると思います。
市販の培養土とかを足してやりましょう。
培養土は、ごく一般的なモノや、果樹用のモノで構いません。
 

 
 
残った土は、栄養が少なくなっていると思われます。
肥料を追加してあげてください。
肥料がムラにならないようよく混ぜましょう。
 
肥料は、例えばこういったモノがおすすめです。
https://jp.daisonet.com/products/4979909869543
https://www.hanahiroba.com/c/gr2978/0000002820/0000007335/hiryou_momo
 

 
 
鉢底石を鉢に戻し、その上に、3分の1ぐらいの深さまで土を入れます。
 

 
 
その上に木をセットし、接木したクルブシの下まで土を入れていきます。
中に隙間ができないように注意してください。
 

 
 
上から軽く押さえながら、規程の深さまで土を入れたら出来上がり。
お水をたっぷりあげておいてください。